最近、高校1年生が起こした事件がニュースをにぎわしている。
その子達の行動は、自分の行動が周囲の人々にどのような影響を与え、結果としてどのような事態を引き起こしかねないかという、当然の配慮・予測がまったく欠落したまま、思いつきが制御されることなく実行に移されてしまった。
「こんなことをすれば、どうなるのか?」と想像してみれば容易に分かることが、この子達には分からなかったのでしょう。
子供たちに「自分の行動に責任を持て」と言ったところで、自分の行動がどういう結果をもたらすかをまったく予測できないのでは話になりません。
必要なのは相手の気持ちや感情を想像する力です。
それともうひとつ、自分の感情を客観的に感じる力です。
「こういう場合にはこうしなければならない」という社会の慣習・しきたりを、ただ覚えるのではなく、「なぜそうなのか」と常に自分で理由を考える力を養うことが大切です。
これらの力があれば、例えば「授業中騒いではいけないと習わなかったから、聞いていないから」という単純かつ限定された発想でなく、「授業の進行を妨げるようなことをすれば、真剣に勉強しようとしている人が嫌な思いをするだろう」と考えられるはずです。