生徒の情緒が安定していなければ、学習の意欲も興味・関心も湧いてきません。
そういうことからも、親や教師がしなければならないことは、お子様の情緒の安定をはかる事だと考えます。焦らせることはよくありません。「勉強しなさい」と言って勉強を強要するより、情緒を安定させて、お子様自身に「勉強しよう」という気持ちにさせることが大切であり重要です。
たとえば、お母さんが時間が無い中でも、少しだけ掃除をしたとしましょう。家族から「やっぱり掃除すると気持ち良いね。ありがとう。」と言われるのと「まだここにほこりがあるじゃん。もっとちゃんと掃除しろよ。」と言われるのでは、受け取り方に雲泥の差があると思いませんか?
確かに十分な掃除ではなくても、喜んでもらえると「次はちゃんと掃除しよう。」とやる気になりますし、逆に否定されると「せっかく忙しくても掃除したのに、叱られるならやらなきゃ良かった。」と掃除そのものが嫌になってしまいませんか?
子供だって同じです。わが子の成績がなかなか上がらないとき「ちゃんと勉強しているの?もっと勉強しないとダメだよ!」とはっぱをかけたつもりでも、実はそれが逆効果になっていることが多いのです。
勉強をさせたいと思ったら、「勉強しなさい」というのではなく「勉強したくなる環境」を作り、「勉強の意欲」を育てましょう。そうすれば、子供は放っておいても勉強するようになります。そのためにも肯定的な心構えで、子供の欠点も含めて丸ごと受け入れる寛容性をもつ努力がとても重要です。